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カフェギャラりー杢&木彫工房SYU

洞爺湖町にあるカフェギャラりー杢&木彫工房SYUのブログです。

ジジイ旅 最終回

ジジイ旅最終回
きのえ荘の朝食はこれも神経細やかなものであった。若女将が料理はだんなの分担だと言うので、味噌汁もだしが利いてて旨い!と言うと間髪を入れず、「それは私!」なかなか愉快だ。玄関前で女将に入ってもらい記念写真、ジジイ達のうれしそうな顔。今度は若い娘と来るからと言い、宿を後にする。
   きのえ荘

今日はとうとう最終日、ニセコ経由で千歳だ。岩内の道の駅を覗いていた時、Tの「あっ、やばい!」忘れ物その4。宿の部屋の鍵を返し忘れポケットの中。慌てて連絡を取り郵送することにしたが、忘れ物をしてはいけないと何度も点検してこの始末、まあ愛嬌で済まそう。
ニセコパノラマラインを通ってニセコに向かい、途中大谷地と言う手付かずの湿地帯で休憩、撮影監督のTがドローンを飛ばす。風が強かったので飛ばされないか心配したが、機体が自分で傾き風に立ち向かっている。賢いと言うよりここまでくるともう、けな気だ。チセヌプリの尾根を走るが、冬のニセコはなかなか想像できないだろう。4、5メートル上の道路標識が雪の上にほんの少し顔を出しているだけなのだから。この上をスキーで滑っていたのかと思うとなにか不思議な気がする。ここも絶景なのだが残念ながら霧で山が見えず。
    大谷地

アンヌプリで露天の温泉につかり比羅夫のホテル街を通る。めまぐるしく変わる街、今や外人の外人による外人の為のリゾート地になりつつある。歯痒いが富裕層でない我等が締め出されるのも遠いことでないだろう。
昼飯はさすがに海鮮で無く何故か中華。ワンタン、ヤムチャ等を食い、会計担当のKの計算で旅の精算。旅も終わりに近づき、家を出て来た時の話を思い出す。皆奥さんが喜々としてこれ以上ないという機嫌で送り出してくれたとのことだ。Nは予定を書いたものを渡したが見もしなかったと言うし、Kは何処に行くのか聞きもしなかったと言う。Tは俺と同じで自由業、そんなに休んで大丈夫?という気が少しはあるかと思ったが、そんなそぶりもなかったと言う。我が家も全く同じだ。千歳に近づくにつれ心なしか車内での口数が少なくなってきたような気がする。
  ニセコ

支笏湖も曇りで恵庭岳も見えず残念!ワイルドな湖なのだがなあ・・。俺の旅行計画の欠陥は天気次第と言うことだ。
千歳空港に着き、連休と言うこともあり駐車場に入れず送迎場でつかの間涙の別れ!彼らは飛行機、俺は車で家に向かう。ジジイの旅もとうとう終わった。しかし個性の強い老人四人、四日間よく無事に喧嘩もせずに楽しく過ごせたものだ。お互い素の自分をさらけ出せ、リスペクトしあっている仲だからのことかと思う。本当に皆に感謝!有難う。

後日談だが、俺が家に帰ると、今日だったの?もう少し行っていればよかったのに!と妻の言葉。土産の効果も一日だけ。次の日から日常の小言の嵐。そんな事をメールすると、Tは何事も無かったような静かな時間が通り過ぎている。実に寂しい。と。Nは北海道から送った食材で彼の調理でパーティーをしたものの些細なことで大喧嘩。Kからは、うちの妻は昼から寝込んでます。とのメール。・・・皆頑張ろう!

68歳北海道四人旅、おしまい!

            海

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ジジイ旅その5

ニッカウィスキーを出て海沿いに積丹に向かう。奇岩が連なり海上に屹立した岩を見てKが「あれはなんだ!?」ローソク岩だと言うも、包○岩だ!○茎岩だと連呼する。古平と言う地名にも妙に反応するし、Kは何を見てもエロスに通ずる様だ。彼の頭の中はフロイトのいい研究材料になったであろう。いつも車内で好きな事を言い騒いで、静かになったなと見ると居眠りしている。何とも幸せな御仁だ。この男が大企業の運転手付きの重役だったというから、日本経済が心配になる。
国道をそれ、皆に一番見せたかった地に着く。駐車場から歩いて真っ暗なトンネルを歩き、出た途端、目の前に息を呑む積丹ブルーの海!と言う筈の日本渚百景にもなっている島武意海岸であったが、残念ながら曇天で積丹ブルーとはいかなかった。それでも皆感動してくれた様で、俺とTは海岸までの崖を下り、あくまで透明な海の水に触れる。ここは昔何回もキャンプをした所で懐かしく、海も岩もそそり立つ崖も何十年前と何も変わっていない。大きな自然の中で日常と離れたキャンプをしていると、ふと自分が自然と同化しているような瞬間がある。それがキャンプの魅力だ。

         simamui

息を切って崖を登り車で神威岬に向かう。ところが天気が悪いせいか岬に行く道が通行止めになっていた。48年前に始めて来た時には海岸の道に車を止め、歩いて彫り抜きの曲がったトンネルを通り崖の細い道を登って辿り着いたものだが、もうその道も無く、今は観光バスが灯台のすぐそばまで行ける様になっている。実はKが両側海から切り立った岬の道をどんな顔して歩くか楽しみだったのだが・・・。見かけによらずKは高所恐怖症で、旭岳に行った時もロープーウェイのゴンドラの中、外も見られずじっと下を向いたままひざを震わせていたのだ。
神威岬を遠くに見て今日の宿「きのえ荘」に着く。この宿は神恵内の海が一望できる所に建ち、新しく気持ちが良い。若夫婦がやっており、前日の宿とはうって違い、細かい所まで神経が行き届いている。もちろん洗面セット、のりの利いた浴衣有り。早速シャレたレストランで海を見ながら食事。料理も新鮮な素材に皆ひと手間かけてあり上品な味で旨い!ここの若女将がこれまた美人で可愛い!地元出身、漁師の娘だと言い、話も楽しく気風が良く、ジジイども皆すっかりファンになってしまった。大満足の料理の後、部屋で二次会。昨日の大部屋と違い、可愛らしい部屋二つ。外は雨、宴は果てしなく続き、よく覚えていない。

      kamoenai


まだつづく!

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ジジイ旅その4

さて次の朝、また新鮮な海産物の朝食を済ませ、今日のメイン、ニッカウヰスキー余市醸造所に向かう。海岸線を走り南下する予定であったが、昨日からTが地図を見て、厚田村はこんなところに有るのか!厚田村を通るんだ。とかしきりに厚田村と連呼していた。どうもそこに行きたい所があるらしく、寄って行くか?と言うと大喜び!なんでもTが心酔している戸田城聖とか言う宗教家が育った場所で、墓があるという。トンネルの合間に見える絶景の海岸線を見ながら厚田村に入ると、道の駅のそばに移築した彼が育った古い小さな家があり、少し走った所に広大な墓地が有った。じっと感動を噛みしめていたTだったが、戸田某の銅像の前に立つと湧き上がる感情を抑えきれず、感涙にむせび失禁せんばかりであった。
石狩を通り小樽に入る。ここはNとKのゆかりがあるところで、Nは親父さんの硬い仕事の転勤で、子供の頃3年間過ごしたと言う。またKは先祖がどういう訳か九州から流れ着いて、墓まであるという。市役所に行って戸籍を調べたいと休日にも関わらず馬鹿な事を言い出す。小樽運河を通り過ぎ、岬の高台にあるニシン御殿に行き番屋の様子を見学、日和見場からニシン漁で賑わう遠い小樽の海を眺めた。
ここからいよいよニッカに向かう。余市に入り、工場見学の前に海産物を買って送りたいと言うNの願いで、大きな海産物専門店に行く。ここは、ウニ、カニ、貝、鮮魚、干物なんでも有り、とにかく安い!大勢の客で賑わっていた。不思議なのは道東でしか獲れぬ花咲ガニが二杯で1980円、どう考えても裏ルートだ。俺は土産用にこれと生のヒラガニ5杯360円と女房のポイント稼ぎにさくらんぼを買ったが、大正解!特にヒラガニの甲羅の中が旨かった。
さてニッカの駐車場に車を入れようとして、はたと俺の財布と携帯が入ったバッグが無いのに気付く。忘れ物その3。「そういえば、レジの横に置いてあった。」とまたN。言ってよ~!慌てて戻ると店員がとって置いてくれ事無きを得たが、皆にバッグは斜め掛けせねば駄目だと叱られる。
ニッカ工場に入って先ずは腹ごしらえ。洒落たレストランで生ビールを飲みにしんそばを食う。なかなか旨し!Kはハンバーグが食いたかった様でお子様ランチは食えないかと訊ね、ボーイに断られ仕方無しにそれらしきワンプレートを頼んでいた。
ニッカ醸造所は広大な敷地の中レンガ造りの明治時代に建てられた作業所や蔵が立ち並んでおり、歩いていても気持ち良い。先ずは正門に行ってNが予約しておいた見学ガイドツアーをお願いする。
Nは編集者であることも有り、旅慣れていてマネージメント能力が素晴らしく、いつもの春秋の一泊旅行でも全て彼任せ。宿の手配はもちろん、飯屋の予約、新幹線のチケット購入、一人ひとりのバスの時間から行き先までスケジュールしてくれる。前にKと田舎町を歩いていて「今ここでNが居なくなったら俺達何処に居て何処に行けばいいのか全く分からないな。」と話したことがあった。今回も往復の格安航空券の手配からスケジュールの編集まで全てやっていたようだ。こんなNだが俺は一度えらい目にあったことがある。旅行の帰り、Nの言うとおり水戸からバスで茨城空港に向かったのだが、30分で着くはずが、行けども行けども着かず、結局1時間半かかった。その間トイレ無しのバスの中、もう少しで我慢の限界が来、プライドとフライトを失くすところであった。なにか不安だったので一便早いバスに乗ったので飛行機にはどうにか間に合ったが、言われた通りのバスに乗っていたら、何も無い空港で一人硬い椅子の上で夜を明かさねばならなかった。それからはこっそりとスケジュールの再確認をしている・・・。
若い女性ガイドの案内で、蒸留釜に火を入れているところを見、ウィスキーになる工程を見、樽を寝かせている蔵を見、記念棟で竹鶴政孝のスケールのでかさの一端を見て、さて試飲。休日で混んでいた事も有り、好きな酒を何杯も飲むわけにいかなかったが、有料のカウンターバーに行き古いモルト、一番のブレンドなどバーテンダーのお勧めを飲む。まさにニッカの貯蔵された歴史を味わっている気がした。この後の運転手は厚田に寄れて感動に浸るTであった。そういえばNが一生懸命彼の後について写真を撮ってあげていたなあ。なかなかの策士だ。

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つづく!


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イセタン最後の物産展

8月に入り北海道も暑くなり夏真っ盛りです。東京は35度になっているとか・・・
フランスでは42度になったり、なんか地球が壊れ始めている気がします。

今年の秋の北海道物産展出展の予定をお知らせします。

 9月4日から9日まで    イセタン府中店 8階催物場
 9月18日から23日まで  イセタン相模原店 2回ギャラリースクエア です。

とても残念なのですが、どちらの店も9月30日をもって閉店となります。
最後の北海道物産展となりますので、是非いらして下さい。

SYU

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ジジイ旅その3

増毛の町からほろ酔い気分で今日の宿、漁師がやっていると言う民宿に着く。
ここがまあビックリ!ワイルドと言うか、がさつと言うか、雑と言うか、新潟から移築したと言う30畳以上ある元米蔵に放り込まれ、浴衣も洗面具も無く、勝手にやってくれと言う感。外にある風呂に行くと、船をそのまま風呂場にし、キャビンを下って海を見ながら風呂に入る仕組み。なかなか豪快で良いのだが、熱くて入れず。水を出し、入れるまで暫く裸のまま隣の部屋の大阪の親父さんと世間話をし、壁じゅうにとまっている羽蟻を流し落とす。毎年夫婦で北海道に来て殆どの観光地は回ったので、人が来ないところに来たと言う。まあそんな所だ。
ふろ

食事に隣のレストランに向かおうとして、はたと俺の帽子が無いのに気付く。忘れ物その一。いやその二か?昨日はKが靴下を持ってくるのを忘れたと大騒ぎしてコンビニで買ったのだが荷の底に入っていた。帽子の方は蕎麦屋で忘れたようで、Nは横に置いてあったと言う。この後もそうなのだが、なんで言ってくれないの!!電話するとやはり有り、蕎麦を褒めた甲斐も有るのか愛想良く、送ってもらうことになった。
海に面した二階のレストランはガラス張りで実に眺望が良く、これで真っ赤な夕日が見られれば最高なのだが、残念ながら雲の中。用意された料理は凄かった。さすが漁師の本領発揮!ひらめ姿造り、生うに、ぼたん海老、甘エビ、イカ、たこ、カニ、アワビの刺身とステーキ、八角の西京焼き、ニシンのチャンチャン焼き、茶碗蒸し等など。これに寿司がついてさすがに食いきれず、いくつかは部屋に持って二次会の肴に。がらんとした蔵ではTがドローンの練習に最高と喜んで飛ばしては墜落させていたが、これの性能が凄い!自動停止はもちろん、写真と動画が撮れ、ぐるっと回りながら撮影出来る機能もある。スマホで全て操作できるのだが、20センチに満たぬ百何十グラムのドローンでこれだけの事が出来るのだから、軍事用ドローンなどはどれだけのことが出来るのか?空恐ろしい!
国稀酒造で仕入れた酒を早速飲み始めると、テレビでは丁度ボクシング村田のタイトルマッチ。始まる前から、自信のない顔をしているとか、いや、じっと冷静に考えているんだとか相手は自信満々、いや油断してるとか、皆評論家になって勝手な事を言う。ゴングが鳴るとリングサイドに居るが如くもう大騒ぎ!2回、連打でダウンを奪い、とうとうノックアウトした時はもう狂喜乱舞!皆の叫び声が樺太まで聞こえたのではと想うほどだった!何度も流れるビデオを見ては興奮し勝利の余韻に浸っていた。美酒を飲み実に良い気分で、大広間に勝手に布団を敷き、酔いつぶれた。
つづく。
おまけ
この、蔵には高い天井の下に黒い立派な梁があり何故かそこに一本の太い綱がぶら下がっていた。まあ雰囲気を出すためだろうが、Kがこれは何の為に有るんだ?何をするものか?と、しきりに気にしていた。その後に行ったニシン御殿でも漁具の垂れ下がった綱が気になる様子。なぜかと不思議に思っていたら、どうも去年株で大損し、そのショックから未だ立ち直れず、ぶら下がった綱に呼ばれたそうだ。Kがどうしても入れてくれという一句
 梅雨空に 梁の綱見る 漁師宿
もっと面白いのがあったからそれも一句
 馬鹿友や 人の気知らず 大いびき 
蔵


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